2008629

|日産自動車のブランドコミュニケーション

日産ロゴ日産の方の講演を聴いてきた。日産がブランディングをどのように行ってきたか、色々と紹介してくれた。
こういった講演に行くのは初めてだったが、僕が知っていること、知らないことを自らの体験を交えて紹介してくれる。
やはり、日産のようなナショナルカンパニーのブランディングを担当されて来た方の話は、本に書かれているどんな一言よりもリアルだ。
とても刺激になったし、影響をうけた。

講演の中で、いくつか心に残った言葉をメモ。

日産ロゴ日産はマーケティングコミュニケーションの目的を下記のように定めている。
ブランドを規定し、ビジネスゴールを達成するに充分な需要を効率的に(低コストで)創造すること

この一言には色々と意味がある。

「ブランドの規定」

とは「ブランドの理解と展開」がのこと。ぼくは「譲れないモノ」だと理解した。「譲れないモノ」がある企業や人物には魅力を感じるけど、制約が出来るわけだからビジネスの視点でいうと、デメリットにとられがち。だけれでも長期的に見ると、「譲れないモノ」はいずれ企業のブランドへ醸成し付加価値をつけることになる。

「ビジネスゴールを達成するのに充分な需要を」

ここはとても勉強になった。
ピンポイントで攻め、そのポイント以外は切り捨てる決断をすること。「選択と集中」。
5%のシェアを維持するには25%程度の支持が必要であり、75%を如何に切り捨てられるかがブランディングのポイントになってくる。
切り捨てるのは難しい。しかし100%の人に支持されるのは不可能だ。どの25%にアプローチするのか、ターゲットカスタマーの規定を明確化しデモグラフィックデータサイコグラフィック(価値観、インサイト)の洗い出しを行う。
これらの調査からはじき出されたデータは、広報戦略に及ばず、製品開発、経営戦略のすべてに影響を与える。

そして「効率的に(低コストで)創造すること」

その25%に響くコミュニケーションを重点的に行い、色々なアクションを有機的に結びつけ、アイデアによるインパクトを与えるのが効率的な創造だそうだ。
闇雲に訴求をしてももちろんNGで、狙いを定めて集中投下する。無駄弾は使わない。
これらすべての活動が結ばれたときに、顧客の頭の中に「日産=○○」という口座が開かれる。
以降の活動は、その口座に貯金を蓄えていけばよい。

また、「マーケティング」と「ブランディング」の定義を以下のように説明してくれました。

マーケティング=売れる仕組み作り
ブランディング=売れ続ける仕組み作り
※あくまで、無理矢理分けた場合
今はマーケティングにもブランディングの要素が含まれているので一概には言えない、と前置きされてましたが、説明しやすいロジックだと思います。

他にも色々と面白い話をしてくれましたが、僕にとってグッと来たのはエージェンシーの役割について話が及んだところです。

企画のジャンプ理論

理論で領域を絞り、感性で大きくジャンプする
ホースの噴水口を企業側で絞り、エージェンシーの感性(アイデア)で顧客の元へ大きくジャンプする。
まさにその通りだと思います。
顧客のことを一番よく知っているのは、当然企業側でなければならないのですから、企業側が設定したターゲットカスタマーの規定に一番届く手法を考えるのがエージェンシーの役割になると思います。
そして、何度も繰り返されていた「最大の障害は社内にある」という言葉。エージェンシーはその辺りきちんと理解して、プレゼンが終わった後、企業広報担当者をバックアップする必要がある。

しかし日産みたいな大手企業の部長さんが、僕と同じことを考えていたりするには、ちょっとうれしく思いました。今の孤独な境遇を考えると。
こういう集まりには積極的に参加して、色々なプランナーやマーケターの人と積極的にコミュニケーションとってこ。

ネットでみつけた参考資料

PDF:日産自動車の ブランド戦略

日産ブランドとデザイン戦略


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